米の乾燥方法の差異が品質におよぼす影響
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- 庄司 一郎
- 郡山女子大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Influence that Difference of the Drying method of the Sunshine Drying and also Hot Wind-Style drying of Rice exert on the Quality
説明
<目的> 米の乾燥方法には、はざ掛け米などと呼ばれる天日干し乾燥とライスセンターやカントリーエレベーターを用いる熱風式機械乾燥方式がある。最近では天日干しの食味のよさやその環境を配慮した米が多くみられる。しかし、米の乾燥方法と科学的根拠は未知である。そこで、天日干しと熱風機械乾燥についてその理化学特性を検討した。 <方法> 福島県田村郡滝根町菅谷地区の蒲生誠市宅の水田で、2006年10月9日に刈り取られたひとめぼれを供試した。1)天日干し:はざ掛けにより10月9日から10月19日までの10日間天日干しさせ、 足ふみ式脱穀機にて籾を得た後、 籾摺りを行った。2)熱風式機械乾燥:(サタケ・テンパリング乾燥機)により加熱温度42℃にて10時間乾燥し、籾摺りを行った。 <結果> 1)精白米の白度および食味分析計の値からは白度、水分、タンパク質、アミロースは天日干し、熱風乾燥とも同程度で乾燥による差異はみられなかった。2)精白米の吸水率では天日干しは熱風乾燥と比べて若干高い値を示した。3)70℃の炊飯特性における加熱吸水率および溶出固形物量からは天日干し乾燥は熱風乾燥に比して吸水しやすく溶出物が多い傾向を示した。4)味度メーターによる味度値は天日干しは熱風乾燥に比べて88で、3高い値を示した。5)アミログラフによる粘度特性値からは天日干しに比して熱風乾燥は糊化温度が高く、最高粘度が低く、デンプン粒が急速な加熱により物理的な性質が変化していることが示唆された。6)官能検査からは天日干しは熱風乾燥に比べて、光沢、口当り、粘り、総合が勝っていると評価された。
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 59 (0), 308-308, 2007
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680534351360
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- NII論文ID
- 130006955918
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可