低アレルゲン化卵白を用いたスポンジケーキの作製

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タイトル別名
  • Making of sponge cake that uses egg whites of low allergen

抄録

【目的】卵白アレルゲン・オボムコイドの低減化は困難であると云われているが、我々は高温高圧処理により卵白アレルゲン・オボムコイドのアレルゲン性を低下させた。しかし、本方法では卵白タンパク質特性の気泡性が低下する問題が残された。本研究では、低アレルゲン化処理卵白の気泡性保持とその卵白の応用性について検討した。 【方法】60 % 卵白でメレンゲを形成した後、高温高圧処理(80kpa・1分)を行い再びメレンゲを形成し、これを用いてスポンジケーキの開発を行った。作製スポンジケーキのアレルゲン量は、卵白アレルゲン・オボムコイド特異抗体と患者血清を用いて測定した。 【結果】60 % 低減化メレンゲのアレルゲン量は、60 % 生メレンゲに比較して1/25に低下した。さらに、1/25に低減化したメレンゲを用いてスポンジケーキを作製したところ、アレルゲン量は約1/20に低下した。また、卵アレルギー患児血清によるIgE結合性の低下も認められた。スポンジケーキの膨化は、生メレンゲ・スポンジケーキの75 % であったが、低減化スポンジケーキはしっとり感があり、味も良く好評であった。 【考察】アレルゲン量が約1/20に低下した低減化スポンジケーキの作製に成功した。低減化処理卵白及びメレンゲを用いた低アレルゲン化卵の更なるレシピ開発が期待できる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680534639744
  • NII論文ID
    130006956327
  • DOI
    10.11428/kasei.61.0.193.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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