ルームエアコンの使用実態と消費者意識に関する調査

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タイトル別名
  • Field Survey on use of Air-conditioning and Investigation about consumer consciousness

抄録

目的 冷暖房機器の使用実態については、これまでに、温熱環境調査に合わせて調査した例も見られるが、エアコンの使用に関し、その詳細や満足度を調査した研究はあまり多くない。<br> 夏季及び冬季のエアコン使用実態、使用時室内環境の不満点などを把握し、実用面からエアコンのあり方を検討することを目的に本研究を実施した。方法 兵庫県内の消費者666人を対象に、夏季(2002年7月_から_9月)と冬季(2002年12月_から_2003年1月)の2回のアンケート調査を実施するとともに、アンケートの回答者の中から8軒を選び、エアコンを最もよく使用する部屋(居間またはダイニング)で、温湿度を実測した。結果 アンケート調査の有効回収票は夏季397人(有効回収率59.6%)、冬季327人(有効回収率49.1%)で、エアコンの設置率は92.9%であった。冬季に、エアコンを暖房として使用している人は63.3%で、冬季に使用しない理由は、「電気代がかさむ」が最も多く64.8%、「他の暖房器具の方がよい」58.4%、「頭上から暖かい空気が来るので気分が悪い」36.8%が続いた。エアコン使用時の環境で困ることは、冬季は、「部屋の空気が乾燥する」が最も多く44.7%、「外気温との差が大きく結露する」が32.0%であった。夏季は「冷房していない部屋との温度差が大きく不快である」が43.9%で最も多く、「体全体が冷える」が23.8%であった。<br>夏季、冬季ともに現有機器には不満があり、特に暖房としての使用には問題が多い。室内温湿度の実測結果では、冬季は非暖房室との温度差、室内相対湿度、夏季にはエアコンの吹き出し温度、足元温度などでは、アンケートから明らかになった不満をうらづける結果であった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680534771584
  • NII論文ID
    130006956448
  • DOI
    10.11428/kasei.56.0.231.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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