被災時のための季節別子供用衣服保温力の検討

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タイトル別名
  • Study of the Appropriate Thermal Insulation for Children's Disaster Relief Clothing

抄録

緒言】 大地震や台風による河川氾濫など大災害発生時に避難生活が余儀なくされる場合、被災者に対して、備蓄された季節別救援衣料が即時に供給されることが災害対策の課題であると考え、特に子供用の備蓄衣料について検討を行った。<BR> <BR> 【方法】 0~3才までの乳幼児を持つ関東近県の親52名に対し、子供の日常的な着用衣服及び寝具・寝衣の季節別着用実態について選択肢方式のアンケートを実施し、アンケートから抽出した着用服および季節別の代表的組み合わせ服について、ベビーサーマルマネキンを用いて、clo値を測定した。<BR> <BR> 【結果および考察】 アンケート結果から、夏は半袖Tシャツ・半ズボン、春・秋は長袖Tシャツ・長ズボン、冬はその上にトレーナーとジャンバーの使用が多い。冬は3枚重ね着が一般的であった。気候に適した衣服選択に悩んでいる親が多く、clo値を目安とした保温力の目安が必要であることが示された。寝衣は紙おむつまたはパンツ・パジャマ、春・秋はそれに半袖肌着、冬は長袖肌着を加え、寝具は掛布団としてタオルケット、春・秋は薄手の掛布団、冬は毛布と厚手の掛布団が使用されていた。<BR>  代表的な組み合わせ服は、夏・春秋・冬それぞれ、0.18、0.28、0.46cloであり、被災時を想定した場合、上記組み合わせでは冬は保温力不足が示唆された。救援物資としては、季節別の組み合わせ服+下着数日分の同封の他、冬用には保温用コート等の備蓄の必要が示された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680534944256
  • NII論文ID
    130006956665
  • DOI
    10.11428/kasei.60.0.188.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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