快適な睡眠実現への敷布団の影響

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タイトル別名
  • The effect of japanese style mattress on the comfort of sleeping on the bed

抄録

[目的]快適な日常生活を確保するには、充分な睡眠が必要とされる。その際には寝具、特に、敷布団の影響は小さくないと見込まれる。こうした寝具の快適性の評価を主観申告のみならず、客観的物理現象として把握することは、寝具設計および選択における大いなる助けとなる。本研究では就寝時の体動に着目して、快適な睡眠を得ることに対する敷布団の影響を検討した。<BR>[実験]試験対象の寝具は、柔らかめのポリウレタン詰め敷布団である。コントロールは、被験者が従前より4年間全継続使用している硬く、かつ、薄めのポリエステル詰め敷布団である。被験者は、20~23歳の女子学生15名である。後述の被験者Aは23歳の女子学生である。就寝時の体動の測定には、A.M.I.社製アクティグラフを用い、活動指数と睡眠効率を求めた。<BR>[実験結果および考察]被験者15名による各自の寝室における一夜間平均の体動の特性は、アクティグラフの活動指数では15~45程度に分布しており、平均値は、27.2であった。被験者Aが従前使用のポリエステル詰めの敷布団での活動指数の平均値は、27.9であり、柔らかめの敷布団を使用した時には19.7であった。体動指数からは、明らかに、従前の敷布団使用時よりも体動は減少することが認められた。また、被験者15名との比較においても柔らかめの敷布団での体動は少なめであり、安寧な睡眠が得られたと言える。一方、睡眠効率においても柔らかめのポリウレタン詰め敷布団とコントロールの敷き布団使用時には同様に有意な差があるとの結果が得られた。以上から、自らにフィットした敷布団を用いることにより快適な睡眠が得られることが物理的測定において認められたと結論される。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680535093888
  • NII論文ID
    130006956805
  • DOI
    10.11428/kasei.60.0.78.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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