一人暮らしの大学生の健康と食生活に対する評価的態度

書誌事項

タイトル別名
  • A survey on attitudes toward physical health-state and eating bihavior of university students who live alone

説明

目的:筆者らは前報で、青年期の大学生を対象に食生活の実態を調査し、個人の健康的な生活に対する認識と生活態度には家族のライフスタイルの影響が示唆されることについて報告した1)。本報では一人暮らしの大学生に着目し、幼児期から青年前期に獲得した健康に対する認識と生活態度との関係について、現在の生活の中で、それをどのように反映させながら暮らしているかについて検討したので報告する。方法:茨城県水戸市のT大学社会科学系学部学生に無記名自己記入式の質問紙調査を実施した(2002年11月から12月)。結果:一人暮らしの学生の健康の認識について、特に食事との関連を問うた項目での回答を因子分析した結果から、「食品不足への不満」「生活習慣病への不安」「不規則な生活や運動不足」「食の外部化の功罪」「欠食への留意」「外見への関心」の因子が抽出された。彼らのうち朝食の欠食常習者は25.9%であり、一方、ほとんど欠食せず朝食を取っている者は33.9%認められた。つまり、一人暮らしの学生は総じて健康への不安や食生活への不満を持ってはいるものの、一人暮らしの学生の4分の1は、それまでに獲得した健康的な生活や食事に対する認識を生かすことなく、概して無頓着な生活を送っている実態が示唆された。その意味では生活習慣病の予備軍になり兼ねない者の存在が指摘される。(注1:大坂佳保里、上見幸司:大学生の食生活の実態と評価的態度に関する研究,人間科学論究,第12巻,2004)

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680535185920
  • NII論文ID
    130006956898
  • DOI
    10.11428/kasei.56.0.164.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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