Consciousness toward dressing up and eating behavior affecting a desire for thinness among female university students

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  • 女子大生における痩身願望の背景要因としてのおしゃれ意識と食行動

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目的 近年,若い女性に「やせ」の割合が増加し,それでもさらに体重を減らそうとしている者もおり,自身のみならず生まれてくる子どもの健康への影響が懸念されている.こうした現状に対し,ファッション界では痩せすぎモデル問題に関する議論が盛んなものの,依然としてスリムなモデルがメディアを通じて話題となっている.本研究では女子大生の痩身願望の背景要因をおしゃれ意識の面から探るとともに,食行動への影響を検討した.<BR>方法 甲南女子大学生245名を対象に質問紙法で調査を行った.質問項目は,身長・体重,体型への自己評価,ファッションへの興味や既製服の問題点,ダイエット経験,朝食習慣,食事内容など24項目であり,体型評価はBMIにより行った.<BR>結果 女子大生の体型は「やせ」27%であり,「やせ」ていても「太め」と自己評価する者は36%であった.体型が「普通」であるのに,「太め」と自己評価する者は75%にも及び,いずれも国民健康・栄養調査結果(厚生労働省)を上回っており,痩身願望の者が多かった.ファッションへの興味は非常に強く,60%がおしゃれのために痩せたいと考えており,ダイエット経験のある者は44%であった.「おしゃれのためには痩せている方が良い」理由として「痩せた人に合うサイズの衣服が多い」52%,「痩せた人に合うデザインの衣服が多い」49%と多く,痩身願望の背景要因の一つに既製服産業におけるやせ型志向があると推察した.ファッションへの関心が高いほど,その費用を捻出するために食費を削ることが多いと答え,朝食欠食も多く,昼食も単品食を摂る者が多くなり,おしゃれのための痩身願望が栄養バランスの崩れを招きやすいことが示唆された.

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680535319808
  • NII Article ID
    130006957057
  • DOI
    10.11428/kasei.60.0.340.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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