About the formation of living energy and zest for living in rural immersion

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  • 山村留学における生活力と生きる力の形成について

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目的】山村留学とは、都市部に住む子どもが親元を離れて農山漁村に住民票を移し、寮施設もしくは里親となる農家から地元の学校に通う制度のことである。1976年に長野県八坂村にて国内で初めて山村留学を実施した(財)「育てる会」は、「山村留学制度は、青少年に豊かな自然体験の場を与えることを目的とする。都市の青少年でより長期の滞在による体験を希望する場合は、現地の学校に通学する等の方法を実施するものとする。」と山村留学を定義している。山村留学では衣食住という最も基礎的で物質的な生活技術から、異年齢での集団生活体験や地域コミュニティとの関わり、文化の交流など目に見えないものまで活動や体験は多岐にわたる。「自然体験や集団生活体験、山村の持つ文化やコミュニティは山村留学生たちの人格形成に多大な影響を与える」という仮説に基づき、彼らの山村留学中の生活上での学びを分析し、いかに「生活力」や「生きる力」を獲得し、彼らの自立に機能しているのか明らかにし、さらには山村文化や地域の持つ可能性を探ることが、本研究の目的である。【方法】(1)調査時期:2005年10月?12月(2)調査対象・方法:山村留学実施自治体・施設への郵送調査と、現在山村留学をしている児童生徒への面接調査の2本立てとした。この他にも、寮施設・職員へのインタビュー、山村留学修了生への事後調査、観察調査、文献調査を行った。【結果】全国の山村留学実施自治体への郵送調査では、約40の自治体より有効回答が得られた。また、3施設合計15人の山村留学生の話を聞くことができた。これらによると、あくまで「教育・人づくり」のために実施している自治体と、「過疎対策・学校存続」のために実施している自治体に分類されていることがわかった。また、近年山村留学の参加者数が飽和状態となり、人が集まるところとそうでないところも二極化している。山村留学はあくまで教育的な目的を持って、内容を充実させ実施されることが課題とされる。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536002944
  • NII Article ID
    130006957585
  • DOI
    10.11428/kasei.58.0.126.0
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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