北米で多様化したコーヒーケーキ

書誌事項

タイトル別名
  • North American Evolution of Coffee Cake
  • カナダ オンタリオ州
  • Ontario Variations

説明

目的 北米におけるコーヒーケーキとは、コーヒーと共に提供されるケーキの総称であり、通常の北米のケーキに比べ甘味が抑えられた軽めのケーキの総称のようなものである。本研究においては、コーヒーケーキが北米で発達した文化的背景を探ると共に、北米のコーヒーケーキの特徴についても現地調査を行うことを目的とした。方法 平成25年8月にカナダのオンタリオ州において北欧系移民、ドイツ系移民、スコットランド系移民に伝承されているコーヒーケーキやその文化的背景などの現地調査を行うと共に、文献による調査を行った。結果 調査の結果、コーヒーケーキという北米特有の文化は、17世紀頃より北欧系とドイツ系の移民と一緒にコーヒーと共に北米に広まった文化であった。そのため、ニューヨーク周辺からペンシルバニア州やニューイングランド地方、アメリカ中西部、そしてアッパーカナダ(オンタリオ州)へと広がっていったようである。当時コーヒーは非常に高価であったため、コーヒーを材料に含むコーヒーケーキが登場したのは、ボストン茶会事件以降であった。コーヒーを飲む時の習慣やコーヒーケーキの種類には地域性が特になく、むしろ移民の祖国の文化によって統一される傾向が見られた。さらに、コーヒーケーキは、コーヒーブレイクやコーヒークラッチといった社交文化を北米で育んでいった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536448256
  • NII論文ID
    130005470530
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_56
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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