抗酸化能を高める洋食料理献立の検討

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  • Western cuisine menu design with improved antioxidative activity

抄録

【目的】生活習慣病などの一次予防には食品の抗酸化成分の摂取が有効といわれる。昨年度注目した和食献立に続き、本年度は抗酸化能を高めた洋食献立を立案するために、具体的な加熱調理操作や食材の下処理、食品の組合せ方法を検討し、料理単品および献立単位での抗酸化能評価を行った。<br>【方法】栄養面に配慮した献立(基本献立)を立案し、これらの調理法、食品選択法を変えた各料理の凍結乾燥試料を水抽出し、化学発光法を用いて活性酸素ペルオキシラジカルの捕捉活性をIC50値として求め抗酸化能を比較した。その結果を基に、抗酸化能の高い料理を組合せてモデル献立とした。献立の抗酸化能は上記IC50値の他に、米国で一般的に用いられているORAC法でも測定し評価した。<br>【結果】[パン]は米粉パンとして粉および副材料を、[汁物]のコンソメスープではストックの調製方法を、[主菜]の魚料理ならびに[付け合わせ]のジャガイモ料理では食品選択および加熱調理操作を、[副菜1]のベビーリーフサラダではドレッシング用油の種類を、[副菜2]のヨーグルトゼリーではソースの種類をそれぞれ変えて抗酸化能を高める料理の最適条件を検討した。その結果、コンソメスープではスライス肉に香辛料を加え加熱中にアク処理操作をしたストックが、パンではクルミ添加玄米粉パンが、魚料理ではアジのソテーのトマトソースがけが、付合せはキタアカリ種に生パセリ添加ジャガイモ料理が、サラダではゴマ油ドレッシング使用が、ヨーグルトゼリーではブルーベリーソース添えが抗酸化能を高める料理と決定した。これらを組合せたモデル献立は基本献立に比べ抗酸化能が有意に高くなり、理想的な洋食献立として提案できることが示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536587648
  • NII論文ID
    130005470044
  • DOI
    10.11428/kasei.64.0_13
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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