Preperation and deodorization for fabrics mordant-dyed with some copper salts

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  • 異なる銅塩を用いた媒染染色布の調製と消臭性

Description

目的 異なる銅塩を用いて媒染染色した綿布と羊毛布について,エタンチオールに対する消臭性を,炎光光度検出器を用いたガスクロマトグラフ(FPD-GC)法から得られた結果より考察する.また,得られた試料布に対する紫外可視反射スペクトル測定から,布や染料への銅の担持状態について検討する.<br>方法 綿ブロードとウールモスリンをC.I. Direct Red 28を用い,3%owf,浴比1:30で染色した.助剤として無水硫酸ナトリウムを用いた.染色後,2%owfの硫酸銅(II),酢酸銅(II),塩化銅(II),硝酸銅(II)水溶液中で媒染処理を行った.媒染条件は浴比1:30,常温24 時間または85℃30 分とした.調製した試料布について紫外可視反射スペクトル測定を行った.試料布を入れたテドラーバッグに既知濃度のエタンチオールを含む空気を導入後,FPD-GC法でエタンチオールとジエチルジスルフィドの濃度を経時的に測定,エタンチオール初期量からの差引により算出した布への吸着量と合わせ,消臭過程を追跡した.<br>結果 染色および媒染濃度,浴比,温度条件が同じ場合,調製した試料布の含銅量は綿布と羊毛布ともに,硝酸銅<塩化銅<硫酸銅<酢酸銅の順で多かった.酢酸銅で媒染した場合,高温処理により銅が他とは異なる様式で担持されていることが反射スペクトル測定から示唆された.いずれの媒染染色布にも消臭効果が認められたが,必ずしも含銅量に依存しなかった.媒染浴のpH,化学的安定性などが影響しているものと考えられる.

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536656512
  • NII Article ID
    130005470584
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_85
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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