歩行しやすいサンダルのストラップの位置に関する検討

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タイトル別名
  • Effect of position of strap with sandals on walking

抄録

目的 サンダルはデザインによって歩行しやすいものと歩行しにくいものがある。女子学生を対象にサンダルのデザインと歩行のしやすさについてアンケート調査を行った結果、デザインによって足の甲が固定されず、脱げやすい、早く歩けない、つまずきやすいなどの問題が起きていることが明らかとなった。これはサンダルのストラップの位置が関係していると考えられるため、歩行しやすいサンダルのストラップの位置について検討を行った。<BR> 方法 ヒール高5.5cmの下駄サンダルにストラップ(1cm幅、1本)の位置を変えて固定し、歩行のしやすさを検討した。ストラップの位置は1)MP関節(中足指節関節)に平行2)小指付け根を固定し内側斜め3)親指付け根を固定し外側斜め4)立方骨を固定し外側斜めの4種類である。これらの位置を1cm間隔で移動させた。被験者は21~22歳の健康な女子学生7名である。サンダルを着用して歩行した状態をVTR撮影後、デジモ社製動作解析ソフト2D-PTVを用いて踵と爪先のずれを測定した。さらにニッタ株式会社製ゲイトスキャンとフットスキャンを用いて測定し、歩きやすさについて5段階法による官能評価を行った。<BR> 結果 歩行しやすいストラップの位置は1)MP関節に平行では、MP関節から中足骨の中間を固定する。2)小指付け根を固定し内側斜めでは、舟状骨の位置を固定する。3)親指付け根を固定し外側斜めでは、第5中足骨粗面の位置を固定する。4)立方骨を固定し外側斜めでは、足の甲の峰線の形状に沿わせて固定する。これらの位置では、踵と爪先のずれは少なく、大きな歩幅で速く歩行することが可能となり、官能評価も良好であった。以上の結果から、サンダルのストラップの位置が歩きやすさに影響を与えることが明らかになった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536797184
  • NII論文ID
    130006958007
  • DOI
    10.11428/kasei.63.0.54.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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