各種布地のタバコ付着臭に関する評価

書誌事項

タイトル別名
  • Study on Evaluation for the Lingering Cigarette Odor of Various fabrics

説明

目的 生活空間や活動場所によって、様々なニオイが繊維製品や衣服に吸着し、時間経過や移動に伴い拡散する。タバコ臭に対する嫌悪感は、喫煙の有無に関わらず強い。本研究は、各種繊維からなる布地に付着させたタバコ臭の吸着および拡散の過程を評価し、消臭方法についても検討した。 <br>方法 実験1は、厚さ同程度の15種類の繊維からなる布地(5×5cm)を、タバコ1本分を自然燃焼させたタバコ煙(70L容器)に30分間放置し、タバコ臭を吸着させ、直後、1時間後、24時間後の官能評価およびニオイセンサー値を比較した。実験2は、タバコ臭吸着直後の綿100%および綿ポリ混紡布について12消臭条件を比較した。実験3は、タバコ1~4本の燃焼煙下における布地の白色度を光電光度計で計測した。 <br>結果 ニオイセンサーによるタバコ臭吸着直後の最大値は、アセテート(半合成繊維)であり、他の繊維に比べ約2倍の高値を示した。全ての繊維が時間経過にともない臭気が減少し、24時間後には、「タバコのニオイであることはわかる」認知域2となった。実験2の消臭効果は、吸着1時間後のニオイセンサー値から消臭率(%)を求めた。綿を主とする繊維は、洗濯(洗剤)や水のみの洗浄で高い消臭率を示したが、洗濯がままならない製品などは、霧吹き(水)や高湿度室に放置するだけでも、十分な消臭効果があり、品質保持の観点からみて最良と考える。白色度測定による汚染率は、タバコ本数の増加に比例して増加した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680537012096
  • NII論文ID
    130005484356
  • DOI
    10.11428/kasei.67.0_217
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ