男性の日傘利用に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • An investigation on the use of male parasol
  • -生活環境への配慮と性別役割意識に着目して-

説明

目的 環境省は、ヒートアイランド現象に対する適応策の効果として、男性の日傘利用が熱ストレスを軽減するものであると言及している。しかし、実際には男性の日傘利用者は少ない。そこで本研究では、男性の日傘利用の実態とその意識について検討することとした。 <br> 方法 2014年11月に和歌山大学学生を対象とし、自記式質問紙によって調査した。有効回答数は、326人(女126人、男200人)で有効回答率は95%であった。調査内容は、日傘利用の有無、使用しない理由などの利用実態と、環境に配慮した生活行動・性別役割分担の意識であった。 <br> 結果 女子及び男子の日傘利用者(経験群とする)は、それぞれ48%、7%であった。男子日傘未使用者に、使用したいという意欲のある者(意欲あり群)が14人(7%)あった一方、未使用者(未使用者群)172人中で使用したいと思わない者が77人(39%)見られた。また、男子の経験群は、環境に配慮した生活行動を10項目中平均4.7項目行っているのに対し、未使用者群は3.7項目と少ない傾向が見られた。意欲あり群の男性が日傘を使用しない理由に、日傘は女性のものであるとの回答が57%と最も多く、未使用者群では、面倒であるが64%と最も多かった。経験群と意欲あり群について、性別役割意識を比較すると、10項目中4項目において意欲あり群の役割分担意識が有意に高かった。以上のことから、男性の日傘利用と環境への配慮・性別役割の意識に関連が見られた。本研究の一部は、基盤研究(B)26282011による。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680537017344
  • NII論文ID
    130005484370
  • DOI
    10.11428/kasei.67.0_218
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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