ヒールの太さが歩行に及ぼす影響

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Heel Thickness of Shoes on Walking

抄録

目的 婦人靴のヒールの高さと歩行については様々な研究がなされているが、ヒールの太さと歩行について検討したものは見当たらない。本報では同一のヒール高で、太さが異なるパンプスを制作し、平地歩行した際の歩容について検討した結果を報告する。<br>方法 実験靴はヒール高5.5㎝のパンプスとした。ヒールは太いヒール(接地面積6.47cm2)と細いヒール(接地面積0.83cm2)の2種類を用いた。コントロールとして裸足での実験も行った。被験者は健常な成人女子11名である。靴のサイズは、三次元足型計測機にて足を計測し、フィッティングにより決めた。平地歩行した際の床反力と足圧中心の軌跡、足圧分布等を、歩行パターン測定システムと足圧分布測定システムを用いて計測した。また、歩行時の着用感について官能評価を行った。<br>結果 (1) 細いヒールは、太いヒールよりも歩幅と歩隔がやや小さかった。 (2) 太いヒールの足圧中心の軌跡は、足の長軸方向に直進する傾向がみられた。 (3) 太いヒールの踵接地と前足部接地時の床反力は同程度であるが、細いヒールでは踵接地よりも前足部接地時の床反力が大きかった。 (4) 細いヒールの踵接地時のピーク荷重値は、太いヒールよりも大きかった。 官能評価の結果、細いヒールは太いヒールよりも不安定感であり、疲れやすく、歩きにくいことが明らかになった。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680537245056
  • NII論文ID
    130006958341
  • DOI
    10.11428/kasei.69.0_216
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ