大学生の自己肯定感とその要因

書誌事項

タイトル別名
  • Self-affirmation of university students and effective factors

説明

目的 命の大切さや,他者を思いやり尊重する気持の希薄さが懸念されている現代社会に生きる大学生の自己肯定感とそれに影響を与える要因を明らかにすることを目的とする. 方法 「大学生の自己肯定感」に影響を及ぼす関連要因として,「学校生活」,「父との関係」,「母との関係」,「親の夫婦関係への認識」,「性別」の5つを挙げ,アンケートを作成した.調査対象は,教員養成大学の男子学生285名,女子学生254名,計539名で,2012年6月,配布留め置き法による調査を行った.分析は,SPAA(Ver.19.0)を用いて,因子分析と重回帰分析を行った. 結果 「大学生の自己肯定感」は,「充実感」,「主張」,「意欲」,「個性」の4因子に分けられた.これら4因子は全て「学校生活」から影響を受けていた.つまり,学校生活の中で,まわりから注目されるような経験や,勉強や運動,特技などで友人から認められるような経験が,自己肯定感を高めることに繋がることがわかった.男女差を見ると,男子学生の「充実感」は,「父との関係」からの影響が大きいことがわかった.また,男子学生の「意欲」や「個性」は,「親の夫婦関係への認識」から影響を受けていた.つまり,両親の関係が良好であれば,男子は意欲や個性を持つことができるということがわかった.一方,女子学生の「主張」は,「父との関係」から影響を受けていた.つまり,仕事をしている父に認められ評価されることは,女子の自信につながり自己主張できるようになることがわかった.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680537522944
  • NII論文ID
    130005470297
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_197
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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