An analysis of lifestyle by long-term household account books

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  • 長期家計記録における生活様式分析の可能性
  • -食料品目と被服品目の購入頻度から-
  • :purchase frequency of food and clothing

Description

目的 生活様式について、家計調査などの統計調査資料により時代の大勢をとらえ、それを重ねることにより変化を捉えることができる。個々の家計は、社会環境の影響を受けつつも、生活主体の意識を反映した独自の生活様式が存在するものと考えられる。本研究では、2事例の長期家計記録を資料に、個別家計の生活様式の変化を分析する。<br>方法 昭和20年代から平成にかけて記帳された2件の家計簿(A家: S29~H10、B家: S25~H3、いずれも記帳期間中、妻は概ね専業主婦)を資料に、家計の循環性の観点から、高度経済成長期から安定成長期にかけての生活様式の変化を、A家の食料品目とB家の被服関連品目の購入頻度から分析した。<br>結果 A家(夫T13・妻T14生まれ)の食料購入頻度からは、A 家に独自の生活様式(この間、人びとの食生活が大きく変化した中で、一貫して外食はほとんどせず、高い頻度で購入していた魚介・野菜類、卵などの購入も一定していたことなど)がみられた。一方、B家(夫T1・妻T2)の被服購入頻度からも、B家に独自の被服の生活様式(この間、人びとの被服生活が変化していった中で、和服関連の購入頻度や裁縫・手芸用品の購入頻度が一定していたことなど)がみられた。本研究からは、高度経済成長期のような経済社会の大きな変化のある中で、次第に購入頻度が高くなっていったA家の豚肉や牛乳のように、世の中の食の趨勢を取り入れつつも、各家計に独自の安定的な生活様式があることが示唆された。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680537694848
  • NII Article ID
    130005470332
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_20
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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