家庭科食物分野におけるデータロガーを活用した授業実践

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タイトル別名
  • Classes of experiments using data logger in food science

抄録

目的 データロガーとはセンサーにより計測・収集した科学情報を計測し、そのデータを保有するための情報収集機器である。測定結果をグラフとして視覚化することにより容易に結果を理解できることから、科学的事象に関心を深め、科学的思考を高める上で効果的な機器である。主に理科実験の分野で活用されているが、本研究では家庭科食物分野での活用について検討した。<br>方法 小・中学校で使用される家庭科の教科書から、データロガーの活用に適した単元を調査・検討した。その中から、かきたま汁とハンバーグを取り上げ、調理方法の指導の際にデータロガーを使用した調理実験を行う授業案を作成した。また、大学生を対象とした模擬授業を行い、その効果について分析した。<br>結果 家庭科食物分野では、温度変化に着目した内容がこの機器の活用に適していると思われる。かきたま汁では、片栗粉によるとろみづけの理由の一つとして保温効果があることを理解させるために、片栗粉を加えた汁と加えない汁の温度低下を測定した。ハンバーグでは、ふたをして加熱することにより中心部まで確実に火を通すことができることを理解させるために、ふたをして焼く場合とふたをしないで焼く場合の温度変化を測定した。受講者の感想には「目に見えることで理解しやすい」「口頭で説明されるだけよりも納得できる」という意見が多く見られ、理解を深めることに有効であるとわかった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680537734656
  • NII論文ID
    130005470397
  • DOI
    10.11428/kasei.66.0_237
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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