季節及び色温度の光環境評価への影響

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タイトル別名
  • Effect of Season and correlated colour temperature on Impression of Lighting

抄録

【目的】一年を通しての終日曝露照度変化を季節変化として捉え、この季節変化が光環境評価に与える影響を明らかにする。主観評価である光環境評価は一般的に個人差が大きい。そこで、昨年度は光環境評価の個人誤差に関して検討し、個人内誤差よりも個人間誤差が大きいことを示した。本報では、その個人差を考慮しつつ光環境評価の季節による影響を検討した結果を示す。<BR> 【方法】被験者は、椅子座の状態で呈示された照度毎に「_丸1_明るさ感(10cm数直線)、_丸2_まぶしさ感(2段階)、_丸3_快適感(2段階)、_丸4_くつろぎ感(4段階)」の4項目を申告する。評価室は4.5畳大、内装白(反射率:壁93%、床83%)であり、光天井により均一に照明されている。実験変数は、呈示する照度(0.5~2000 lxの12段階)、色温度(3000K・6700K)、季節(夏・冬)である。被験者は27~31名の女子大学生である。被験者毎に全条件同一時間帯で実施している。<BR> 【結果】1)明るさ感やまぶしさ感のような光に対する量的評価には、季節差はほぼ認められないが、色温度差は認められる。2)快適感やくつろぎ感のような形成された光空間に対する質的評価では、色温度差だけでなく、季節差も僅かながら認められる。3)評価を平均値で扱った場合、季節差や色温度差よりも個人差の方が大きい。5) 単独での評価よりも2評価間の関係の方が、季節差や色温度差が明確である。6) 光のみを評価する快適感と行為を加味して評価するくつろぎ感は、それぞれまぶしさ感との関係において違いが認められる。7)季節や色温度によってくつろげる照度範囲は異なるが、共通する範囲は10~30 lxである。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680537977600
  • NII論文ID
    130006958673
  • DOI
    10.11428/kasei.63.0.283.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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