「豊かさ」についての考察

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タイトル別名
  • A study of "affluent"

抄録

目的:1996年の「貧困撲滅のための国際年」に、貧困は存在しない豊かな国と認識されている日本において、女子大学生から見た「豊かさ」について、衣、食、住生活の面から検討した。その後の経済状態の変化が、女子大学生の「豊かさ感」にどのような影響を及ぼしたか検証する。 方法:1996年度家政科学生の「私が豊かさを実感するとき」という作文を基に作成した「豊かさ」についてのアンケートと同様な調査を実施した。 結果:(1)1996年調査時、学生の83.9%が現在の生活を「豊か、あるいはまあ豊か」と回答していたが、2002年調査では78.8%に減少していた。また、生活を豊かと感じる(あるいは感じない)理由については、96年調査時「物がたくさんあることで思う」という回答が最も多かったが、02年調査では「家族団欒や自分のために使える時間的ゆとり」という回答が34%で最も多い回答となった。(2)衣、食、住生活の面では、「豊か、あるいはまあ豊か」と感じる学生が96年調査時より、衣生活では5.6%減少し66.4%、食生活では4.3%減少し92.9%、住生活では8.2%増加し78.3%となった。豊かと感じる(あるいは感じない)理由に関しては、衣生活では「欲しいものが手に入る(入らない)」、食生活では「美味しいものが食べられる(食べられない)」という回答が、住生活では「十分な広さの住宅に住んでいる(いない)」という回答が、両調査とも最も多かった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680538151424
  • NII論文ID
    130005440375
  • DOI
    10.11428/kasei.55.0_246_2
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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