Consciousness and behavior for disaster prevention: after 20 years from the Great Hanshin-Awaji Earthquake

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  • 防災意識と行動-阪神・淡路大震災から20年を経て-

Description

目的 阪神・淡路大震災から20年目の節目にあたり、震災経験者を中心とした人々の現在の防災に関する意識や行動の実態を明らかにし、今後のあり方を考える。<br> 方法 兵庫県内にある一大学の学生の家庭を対象とし、防災意識と行動に関する質問紙調査を実施した。内容は、災害・防災に対する意識、自宅の耐震診断、非常用品の持出し用意や備蓄などの特別な準備をしているか等である。また、普段の暮らしぶりが防災・減災に役立つとの「生活防災」の視点から、日常的な生活状況についても尋ねた。有効回答数は312であり、阪神・淡路大震災経験者が73%、うち家屋被害を受けた者が27%、避難経験者が16%であった。 <br>結果 阪神・淡路大震災の経験は防災意識を喚起したものの、必ずしも現在の具体的な防災や減災対策・行動には結びついていないことがわかった。これらの行動のうち「飲料水の備蓄」が最も多かったが、65%に留まっており、次いで「地震保険の加入」が58%、「非常用持ち出しの用意」や「家具の転倒防止」が約30%、「就寝時、身近に履物を置く」「生活用水の備蓄」は10%にも満たなかった。 しかし、「生活防災」の視点にたった項目については、多くの人が無意識のうちに実践していた。例えば、「車や自転車は必ず駐車場や駐輪場に入れる」は83%、「近所とのコミュニケーションをとっている」は70%に及んだ。 以上のことから、防災意識を具体的な行動に結び付けるための方策を探り、「生活防災」についての啓発活動を推進していきたいと考える。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680538403712
  • NII Article ID
    130005256256
  • DOI
    10.11428/kasei.68.0_285
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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