親の就労が幼児の生活習慣に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- The Effect of Parental Work on Lifestyle of Children under School Age
説明
近年産業構造の変化伴い共働き世帯が増加し、政策的課題として「女性の活躍促進」が掲げられているが、親の就労が子どもの生活習慣に及ぼす影響について検討はほとんど行われていない。特に幼児期の子どもにとって睡眠、食、運動をはじめとした正しい生活習慣を身につけるかどうかは発達に重要な影響を及ぼすとされる。そこで、本研究では幼児の生活習慣のうち睡眠習慣と食習慣に着目し、親の就労要因との関連を検討した。<br> 調査は質問紙法にて2016年8月~9月にS市A区のこども園及び保育所に在籍する子どもの保護者と1歳6ヶ月健診を受診した子どもの保護者を対象に行われた。睡眠習慣では母親の就労要因との関連が見出された。すなわち、母親が有職の場合夕食時間が遅くなり、就寝時間の遅れにつながっていた。また、出勤時間が早い母親の子どもは起床時間が早まり、睡眠時間が短くなる傾向が見られ、「遅寝早起き」が懸念された。次に、食習慣については母親の就労との関連は見られず、全体的に栄養バランスや献立バランスの乱れが指摘できた。特に朝食では約7割、夕食では約3割が野菜料理を食べていないことが明らかとなった。一方、父親の就労関連要因については子どもの生活習慣との関連は認められず、子どもの生活習慣における「父親不在」が指摘できる。以上、母親の就労は子どもの睡眠習慣に影響する一方で、食習慣については親の食に対する知識が影響を及ぼす可能性が示唆された。
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 69 (0), 65-, 2017
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680538423424
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- NII論文ID
- 130005790897
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可