子育てにおける第二者(親と他者の間)の効果

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タイトル別名
  • the effect of the second person among parents and others on child rearing

抄録

目的:佐伯の「ドーナッツ論」は、IとYOUとのかかわりの世界を「第一接面」と呼び、IとYOUとともに、そのTHEYともかかわるようになるかかわりを「第二接面」と呼んでいる。特に佐伯は、IとYOU的他者のYOUについて教師、保育者、親などを指している。ここでは、これを二人称と呼ぶ。しかし、筆者らはYOUの二人称の中を三つに分けることができると考える。一者は、対象者と直接的にかかわる存在である親役割、三者は初めは社会の側から子どもの接点となる存在(保育者、教師など)を指し、二者は一者と三者の間に位置し、本研究では伯母を示す。<br>方法:本研究の資料は、昨年本学会で一児の葛藤克服方略の特徴を報告した際に用いたものと同じである。前回は、対象児Yを中心に行ったが、今回は子どもではなく第二者的立場である伯母のかかわり方を取り上げる。家族構成は、父、母、弟K(200X年+3年4月に誕生)の4人家族である。ここでは、第二者の効果についてエピソード分析を行った。<br>結果と考察:子育てのプロセスにおいて二者的かかわりを分析すると、直接的表現よりも間接的表現が多く見られた。この方法は、事例児がイヤな気持ちを表現しやすくしている。第二者のかかわりは、親が子どもとの距離を考える一つの見本となることが考えられた。これは、子育て方法を示していくモデルにもなり得ることが示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680538428288
  • NII論文ID
    130005790809
  • DOI
    10.11428/kasei.69.0_57
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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