各種女性靴が歩行時の心拍数に与える影響
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- 川上 梅
- 東京家政学院大
書誌事項
- タイトル別名
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- Heart rates in walking wearing various women's shoes
説明
目的 著者はこれまで、長時間履いても疲れない女性靴の評価という観点から、形態、重量等が様々に異なる女性靴の歩行効率について、トレッドミル上あるいは短距離での歩行実験を行い、酸素摂取量、筋電図等を測定することにより検討してきた。本研究ではより通常の歩行に近い形での歩行実験を行い、心拍数の測定を試みた。心拍数は酸素摂取量と高い相関関係にあり、瞬時に計測可能で計器は小さく、運動も自由に行える等の利便性がある。方法 被験者は女子大生6名である。安静時の動作あるいは歩行時の運動開始後2分から10分までの心拍数には個人内変動が少ないことを確認した。実験に使用した靴は6種類である。歩行条件は5分間の水平歩行および約3分間の階段昇歩行で、それぞれ80step/min、120step/minの歩調で行った。データには歩行停止直後の心拍数から安静時の心拍数をマイナスした値を「心拍数の増加量」として使用した。「心拍数の増加量」を、重量、ヒール高、足首の固定、脱げ易さ等の靴要因、ハイヒールを履き慣れているか否かの個人要因との関係から考察し、各種女性靴の歩行効率について検討した。結果 心拍数の増加量(beat/min)を平均値(メディアン)で比較すると、水平歩行80step/min(靴間平均16.3)の最大値はハイヒール(23.5)、最小値はスニーカー・厚底靴(12.5)、水平歩行120step/min(靴間平均30.0)の最大値はブーツ(36.0)、最小値はストラップ付きハイヒール(24.5)、階段昇歩行80step/min(靴間平均59.5)の最大値は厚底靴(66.0)、最小値はハイヒール(50.0)、階段昇歩行120step/min(靴間平均73.0)の最大値はブーツ(78.5)、最小値はハイヒール(63.5)であった。
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 55 (0), 90-90, 2003
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680538657920
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- NII論文ID
- 130005440436
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可