腰椎術後患者における体幹筋力と術後変化
書誌事項
- タイトル別名
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- 腰椎椎間板ヘルニアの術後筋力と特性
抄録
【はじめに】体幹筋力の弱化は腰痛症の一因とされており,現在に至るまでに多くの理学療法に関する報告がされている.しかし,それらの報告は保存療法に関するものがほとんどであり,腰椎手術後の理学療法に関する報告はほとんどない.そのため,腰椎手術後の体幹筋力変化や特性は一般的に知られておらず,腰椎手術後に対する理学療法は確立されていない.<BR> 本報告の目的は,手術適応となった腰椎椎間板ヘルニア(以下ヘルニア)の術前,術後における体幹筋力の変化について検討し,腰椎術後理学療法の一助を得ることである.<BR>【対象と方法】H16.10より当院でヘルニアと診断され,腰椎手術の適応となった男性14例(平均36.3±11.3歳),女性6例(平均40.3±21.3歳)を対象とし,術前3日以内(以下,術前)と術後6ヶ月目(以下,術後)の体幹筋力を測定した.<BR> 測定にはOG技研社製GT-350を用い,測定方法は先行研究の岡山県南部健康づくりセンターによる測定法に準じ,体幹屈曲・伸展筋力のPeak値を求めた.検討項目は,屈曲体重比,伸展体重比より%Normalを算出し,健常者と比較した.また,術後改善比を算出して各々を術前,術後で比較検討した.さらに,体幹筋力とVASの変化,Oswestry Indexや疼痛,職業等による日常生活の影響との関連についても検討した.<BR> 統計処理は,屈曲・伸展の比較にWilcoxon signed-rank test,その他の比較にMann-Whitney's U testを用い,有意水準を5%未満とした.相関にはPearsonの相関係数を用いた.<BR>【結果と考察】手術前後の筋力値は,屈曲・伸展筋力によらず男女とも高い相関関係を示した.手術前後のPeak値の比較では,伸展筋力の改善比が低値を示した.さらに筋力改善比が低値を示した群では軽労働者や無職が多く,筋力改善比が高値を示した群では重労働者や活動性が高い者が多かった.男女で比較すると男性に比べて女性の改善比が低かった.さらに,40歳以上で伸展筋力の改善比が低かった.<BR> 以上の結果は,今回の対象では手術方法が全例後方進入であるため、術そのものによる侵襲や筋剥離の影響で,伸展筋の改善が遅延していると考えられた.また,手術後の筋力回復には術前筋力はもちろん,術後の職業等の日常生活が影響していると思われた.<BR> このため腰椎ヘルニア術後の理学療法では,特に無職で40歳以上の女性の伸展筋力強化に配慮する必要があると考える.<BR><BR><BR>
収録刊行物
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- 理学療法学Supplement
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理学療法学Supplement 2005 (0), C0339-C0339, 2006
公益社団法人 日本理学療法士協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680541368960
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- NII論文ID
- 130004579268
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可