健常者における筋力と筋量の関係

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【目的】筋力測定は機能障害や意識状態によって困難な場合があり機能障害の尺度になりえない場合がある。しかし、リハビリテーションにおける廃用性筋力低下の予防は急性期医療や介護予防の観点から大きな目標の一つであり、理学療法実施による効果検証が重要となってくる。そこで近年普及している生体電気インピーダンス法での体成分分析装置を用いた評価法の検証を目的に、一般的に筋力との相関が考えられている筋重量など身体組成成分がどの程度筋力尺度としての信頼性があるか健常者を用い比較検討をおこなった。<BR>【対象・方法】運動障害のない健常成人97名、平均年齢26.5歳、男女比46:56を対象とした。身体組成はバイオスペース社製体成分分析装置InBodyS20を用い、筋量、脂肪量を測定した。筋力は握力を把握式握力計、下肢筋力は膝伸展筋力をアニマ社製μ-tasMF-01を用い測定、測定値は2回測定での最大値を採用とした。比較検討は男女間と各筋力と筋量、体脂肪量間でおこなった。統計処理はt検定、Spearmanの順位相関係数を用いた。<BR>【結果】全体の身体データを男女間(男性:女性)で比較する。平均身長は171.6cm:159.1cm、体重は70.1kg:53kgであった。筋力を比較すると握力は右48kg:31.2kg、左44kg:28.3kg、下肢筋力は右57.9kg:36.5kg、左55.6kg:35.2gでした。平均筋量は30.3kg:20.7kg、平均脂肪量は15.9kg:14.5kgであった。全体での統計処理の結果は全体の筋力と筋量では相関を認め、男女間の比較でも筋力、筋量とも有意差を認めた。<BR>【考察】近年、簡便な身体組成成分の分析として生体電気インピーダンス法が一般家庭や医療分野で広く普及し、それらの機器は精度の向上とともに多くのデータを提示できるようになっている。今回の結果では筋量と筋力の比較から一般的な理論通り相関が認めた。加えて、男女での比較からも筋力の高い男性が筋量も多いという一般的な考え通りの結果であった。この事から生体電気インピーダンス法での筋量測定は筋力の指標として利用できる可能性が示唆された。また、身体組成の測定から神経的な筋力増強効果だけでなく、筋肥大による増強効果も簡易に予測できる可能性が考えられた。筋力の測定だけでなく筋量の測定により、急性期から慢性期までの廃用性筋力低下に対する理学療法の効果検証が可能と思われ、今後、臨床での測定により更なる検証が必要と思われた。<BR>【まとめ】生体電気インピーダンス法は筋力の機能評価の一つとして利用できる事が示唆された。今後は健常者に加えて機能障害を有する対象での測定を行い、臨床での応用利用に繋げたい。<BR>

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