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チルトテーブルを用いた座面傾斜刺激に対する立ち直り反応時の体幹筋活動様式
Description
【目的】近年、姿勢、バランス能力に関する研究や発表が様々な視点で行われている中、体幹機能に着目し、筋電計を用いて体幹筋活動量を計測している研究がみられる.しかし、筋活動の順序に注目した研究で発表されているものは少ない.そこで、今回、立ち直り反応時の体幹筋活動様式を調査するために、チルトテーブルが傾斜した際の発火開始時間、発火持続時間に規則性があるかを検討した.<BR>【方法】対象は参加の同意を得た健常成人男性11名、女性1名の計12名とした.測定筋は左腹直筋・左右内腹斜筋・左右外腹斜筋・左右脊柱起立筋の計7筋とした.測定にはNoraxon社製TeleMyo 2400TV2®を用いた.測定肢位は閉眼した状態で下肢を離床させ、上肢を前胸部で組んだ端坐位とした.測定方法は実験前に測定肢位を設定しない状態でチルトテーブル上に設置した30cm台の台上に端坐位保持し、傾斜度合いを経験させ、その後、測定肢位で座面を20°右傾斜させ体幹の立ち直り反応を誘発させた.傾斜時間の測定はフットスイッチを用いて行い、フットスイッチのOn―Off間とした.各筋の発火基準は石田らの方法に従い、測定肢位で端坐位保持した状態での1000msec間の整流化した筋電図波形の最大値を基準値とし、体幹筋活動量が基準値を越えた時点を発火と定義した.今回、各筋の発火開始時間、発火持続時間の各データは刺激時間で正規化し、正規化値を基準に発火順位を算定した.統計学的解析は発火開始時間、発火持続時間における各測定筋間の比較をクラスカル・ウォリスの検定にて行い、発火開始時間と発火持続時間との相関は単回帰分析を用いて検討した.いずれも有意水準5%未満とした.<BR>【結果】座面傾斜時間は11628.48msecで、発火開始時間は1.334msec~11160.91msecで刺激時間の0.011472%~95.9791%であり、発火持続時間は0.667msec~33.35msecで刺激時間の0.005736%~0.286796%であった.また、発火開始時間と発火持続時間において左内腹斜筋に有意な正の相関(p<0.05 r=0.61)を認めた.それ以外の測定筋においては有意差・相関、共に認められなかった.<BR>【考察】座面の傾斜角度が上昇するにしたがい左内腹斜筋の発火持続時間の延長がみられることにより、座面傾斜に伴う傾斜側と反対側の骨盤挙上を促し、姿勢を保持する作用に関与していると考える.<BR>【まとめ】今回、本研究では立ち直り反応時の体幹筋活動に関し、左内腹斜筋に発火開始時間と発火持続時間との間に相関関係が認められた.今後は立ち直り反応時の体幹筋活動様式に関して、今回の測定筋以外の筋についても更に検討していく必要がある.
Journal
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- Congress of the Japanese Physical Therapy Association
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Congress of the Japanese Physical Therapy Association 2008 (0), A3P3157-A3P3157, 2009
Japanese Physical Therapy Association(Renamed Japanese Society of Physical Therapy)
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680543424384
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- NII Article ID
- 130004580343
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed