2012 長方形ラーメンの温度応力について : 基礎が摩擦抵抗を受けつつ水平移動する場合(構造)

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タイトル別名
  • 2012) Study on Thermal Stresses of Rigid Frames(Structure)
  • 長方形ラーメンの温度応力について
  • チョウホウケイ ラーメン ノ オンド オウリョク ニ ツイテ

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抄録

従来行われてきた長方形ラーメンの温度応力の計算は基礎条件を完全固定、半固定若しくは水平方向自由移動と仮定し、基礎梁と地上の構造部材間にある温度差を与えた定常状態について行い、基礎梁に生じた温度変化による伸縮や基礎底面に働く摩擦力については考慮しなかつた。然し大野和男博士は実在建物の計測結果について、1)基礎梁位置に掘つた穴の中の温度は、長期間については地上の温度と大差ない変化を示す。2)基礎梁は短期間については屋根梁伸縮の10〜20%長期間については40%以上の伸縮を示す。と報告されている。又大野博士及び著者が行つた模型ラーメンの実験でも、基礎梁温度は地上の梁の温度とほゞ同じ変化を示した。以上の諸点より、基礎梁に生じた温度ひずみによる伸縮及び基礎底面に働く摩擦力を考慮した場合の長方形ラーメンの温度応力の性状を検討することを目的として、柱撓度方程式を撓角撓度法を用いて導き、具体例について行つた計算結果を用いて、長期間にわたつて温度ひずみが変化した場合のラーメンの応力及び変位について若干の考察を行つた。尚先に長方形ラーメンの温度応力に対する基礎条件の影響を検討した際に、その一部として摩擦抵抗を考慮した場合にも触れたが、この時に用いた計算法は誤差を累積する傾向があり実例計算でも余り良い結果が得られなかつた。今回の計算法は上記の計算法を改めたものである。

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