廃用症候群の予後予測
書誌事項
- タイトル別名
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- FIMを用いた検討
- 公開日
- 2011
- DOI
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- 10.14900/cjpt.2010.0.dbpi2343.0
- 公開者
- 日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
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説明
【目的】近年、新たに作られた“廃用症候群”という疾患名は、脳血管疾患等リハビリテーションの中でも、症候群に対する理学療法を行うという意味で、脳梗塞などとは一線を画した存在である。廃用症候群と診断を受ける患者の多くは、高齢であり、原因疾患の他にも脳梗塞や心不全、腎不全、肺炎など複数の疾患を持つことが知られている。そのため、患者の正確な予後予測をした上で、理学療法を行うことは容易ではない。しかし、廃用症候群に対して理学療法を行う際には、必ず「改善に要する期間」と「改善の見込み」について、毎月検討することが義務付けられており、廃用症候群に対する正確な予後予測は急務であるといえる。本研究の目的は、廃用症候群の患者の予後に影響を与える因子について検討し、正確な予後予測を行うための指標を作成することである。<BR>【方法】対象は、平成20年4月1日から平成22年9月31日までに当院から自宅退院された廃用症候群の患者416名(平均年齢81.8±8.9歳)である。なお、外科開腹術による廃用症候群の患者は、対象から除外した。対象者の年齢、入院日数、リハビリテーション(以下リハビリ)開始までの期間、リハビリ開始時および退院時functional independent measure(以下FIM)をカルテより調査した。また、退院時FIMをリハビリ開始時FIMで除した値をFIM改善率として算出した。統計解析には、Stat View-J5.0を用いて、退院時FIMを従属変数、年齢、リハビリ開始までの期間、リハビリ開始時FIMを独立変数とした重回帰分析を行った。さらに、入院日数を従属変数、年齢、リハビリ開始までの期間、リハビリ開始時FIM・FIM改善率を独立変数とした重回帰分析も行った。有意水準は5%未満とした。<BR>【説明と同意】カルテからの情報収集は、医療法人同仁会(社団)診療情報管理規定に基づいて行った。<BR>【結果】調査の結果、対象者の入院日数は39.4±30.0日、リハビリ開始までの期間は10.6±12.6日、リハビリ開始時FIMは67.2±31.5点、退院時FIMは77.4±33.6点であった。重回帰分析の結果、退院時FIMを従属変数とした際のR2値は0.89(p<0.001)であり、年齢・リハビリ開始時FIMが有意な因子として抽出された。β標準化回帰係数は、年齢 -0.06、リハビリ開始時のFIM 0.92であった(p<0.001)。退院時FIMの重回帰式は、年齢×(-0.26)+リハビリ開始時のFIM×0.98+33.0であった。また、入院日数を従属変数とした際のR2値は0.34(p<0.001)であり、リハビリ開始までの期間・リハビリ開始時FIM・FIM改善率が有意な因子として抽出された。β標準化回帰係数は、それぞれリハビリ開始までの期間 0.44、リハビリ開始時FIM-0.11、FIM改善率0.32であった(p<0.001)。入院日数の重回帰式は、リハビリ開始までの期間×1.1+リハビリ開始時FIM×(-0.11)+FIM改善率×42.4-18.6あった。<BR>【考察】退院時FIMを説明する因子として、年齢、リハビリ開始時FIMが抽出され、特に、リハビリ開始時FIMは非常に強い影響を与えることが示唆された。一方で、入院日数に関しては、リハビリ開始までの期間、リハビリ開始時FIM、FIM改善率が抽出されたものの、リハビリ開始時FIMの影響は強いとは言えず、リハビリ開始までの期間が大きな影響を与えることが示唆された。リハビリ開始までの期間は、安静期間を反映している可能性があり、早期のリハビリ開始が入院日数の短縮につながったと考えられる。しかし、重回帰式の決定係数は0.34と決して高いとは言えず、安静期間・FIMに加えて本研究では明らかにできなかった第三の独立した因子があると考えられる。<BR>【理学療法学研究としての意義】本研究により得られた予測式は、廃用症候群の患者に対してゴールを設定する際に、有用な情報を提供するものである。特に、リハビリ開始時のFIMを評価することで退院時のFIMを非常に高い感度で予測できるため、患者に対するインフォームドコンセント時にも活用が期待でき、臨床的にも非常に意義があると考える。
収録刊行物
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- 理学療法学Supplement
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理学療法学Supplement 2010 (0), DbPI2343-DbPI2343, 2011
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680550329856
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- NII論文ID
- 130005017495
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可

