ゴルフスイング動作における素振りとショットでのCOP奇跡の違い

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抄録

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>ゴルフは年間924万人がプレーする(平成23年社会生活基本調査;総務省)人気のあるスポーツである。しかし,2年間でプロゴルファーの60%,アマチュアゴルファーの40%に何らかの外傷,オーバーユース等による障害が発生しているとの報告(Gosheger G, et al., 2003)がある。素振りでは問題ないが,ショットの際に過度な動きをしていることが多く,受傷原因に関係していると考えられる。そこで,ボールの有無がゴルフスイングに与える影響を調査することとした。</p><p></p><p></p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>ゴルフ経験の有る健常成人8名(男性4名,女性4名,平均年齢43.5±12.4歳,以下経験者),ゴルフ経験の無い健常成人8名(男性4名,女性4名,平均年齢27.6±3.1歳,以下未経験者)を対象とした。対象者は全員右利きであった。</p><p></p><p>計測は,ゴルフスイングの素振りと,市販の練習用ゴムボールをショットする動作とした。クラブは7番アイアンを用い,男性はスチールシャフト,女性はカーボンシャフトを使用した。素振り,ショット時のCOPの軌跡を下肢加重計(アニマ社製,ツイングラビコーダGP-6000)を用いて計測した。計測したデータより,素振り,ショット時の総軌跡長(cm),外周面積(cm2),左右,前後最大振幅(cm),左右動揺速度の最大値(cm/秒),左右前後総合Center of Pressure(以下COP)(cm),左右荷重量(kgf)を測定し,左右荷重率(%)を算出した。なお,サンプリング周波数は100Hzとした。</p><p></p><p>統計解析はSPSS ver.23を使用し,各項目について,ボールの有無での比較をMann-Whitney U検定,Wilcoxonの符号付順位和検定を用いて分析し,有意水準を5%未満とした。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>未経験者でボールの有無を比較すると,有意差を示す項目はなかったが,経験者でボールの有無を比較した場合,総軌跡長,総合COP右,左荷重率でショット時のほうが有意に高かった。</p><p></p><p></p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>ボールの有無で比較すると,未経験者では有意差がなかったのに対し,経験者ではショット時に総軌跡長,右側へのCOPの動き,左荷重率が有意に高かった。これは経験による,素振りと比較して遠くに飛ばそうという意識から,ショット時では大振りになっていることが推測される。この差異が過度な動きとなり,繰り返すことによる,オーバーユース等の障害発生につながっている考えられる。したがって,下肢加重計等を利用し,スイングを素振りに近づけることにより,受傷,あるいは受傷後の再発予防に役立てられる可能性が期待される。また,年齢の違いが結果に与えた可能性も考えられるため,事例を増やし,検討する必要がある。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680556305152
  • NII論文ID
    130005609328
  • DOI
    10.14900/cjpt.2016.1273
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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