油汚染土壌における鉱物油成分の微生物分解速度およびリスク変化

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タイトル別名
  • Evaluation of risk for human health and microbial degradation rate of mineral oil components in contaminated soil

抄録

土壌汚染対策法の施行により、国内の様々な地点において汚染土壌が検出されている。その中で鉱物油による土壌汚染の検出件数は極めて多いものであるが、その一方で土壌汚染対策法により基準値は設けられていない。鉱物油等による土壌汚染については、環境省よりその対策に関するガイドラインが示されており、汚染の検出については、油臭・油膜といった感覚的指標が主とされ、TPH値はあくまでも参考値とされている。一方、欧米においては 、汚染物質がもたらす「リスク」ベースに土壌汚染の評価が行われている。リスク評価を行うことにより、浄化発動の基準としたり、また土地の利用形態を考慮して利用を促すことによってブラウンフィールド化を抑制するなどに利用されている。鉱物油による汚染土壌は、鉱物油が混合物であるとともに複合汚染を伴っている場合が多く、リスク評価が困難である。また、油成分は、風化や微生物分解を受け、物質が変化していくために度助汚染の評価自体を難しいものにしている。そこで本研究では、灯油および軽油を用いた模擬汚染土壌を作成し、汚染土壌における油分成分の微生物分解速度を把握するとともに、それに応じたリスク変化を評価した。ここでは、微生物分解に伴い油分量が変化するだけでの評価ではリスク評価に繋がらないため、油分を脂肪族および芳香族に分画し、さらに炭素数毎に区分けを行い、リスク評価に繋げた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680562602240
  • NII論文ID
    130005018287
  • DOI
    10.11523/sekiyu.2008f.0.36.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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