家庭科における人とのかかわりを主とする分野に関する評価について

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タイトル別名
  • —保育教育の場合を中心に—

抄録

中学校技術家庭科の分野において、他者との共生や自らの発達を見つめ直すことが重視され、より人間を中心においた家庭科教育への転換が図られている。そのためには中学校新学習指導要領「B 家族と家庭生活」の中の保育教育は重要視されるものと思われる。そこで共感·共生の力を求める内容Bの評価の方法やそのあり方について考えることが必要とされる。その方法として、1、静岡県東部の公立中学校13校での保育教育における評価·評定の実態の聞き取り調査をする 2、中学校技術家庭科における保育教育の授業内容と保育学とのずれの考察 3、技術·家庭科の授業で幼児との触れ合い体験を行った生徒の感想から生徒の養護性·親性の育成の分析 4、それら1∼3の結果から正しい評価のあり方の検討を行った。その結果から、幼児との触れ合いや遊びが評価の対象になっていないこと、遊びの本質を「おもしろさ」に見るよりも「∼の力を育てる」という主知主義的な捉えをしている実態が見えてきた。また触れ合い体験後の生徒の感想を(1)生徒自身の実体験に見る感想(2)異世代と関わる力の育成に分類することで、生徒の幼児観を探った。以上の結果からコミュニケーション能力に関する学習の評価は当然必要であるが、5段階評定のような一元化された評定は不可能であるし、不要なのではないかと考える。どのように、疑問や気付きを中心に評価していくかについては続けて検討していく。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680570981504
  • NII論文ID
    130006961353
  • DOI
    10.11549/jhee.44.0.13.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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