有限要素法を用いた支台築造の応力解析

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タイトル別名
  • Stress analysis of restoration of endodontically treated teeth using finite element method
  • (Part 2)-Effects of elastic modulus of endodontic posts-
  • (第2報)—各種ポストの物性の影響について—

抄録

支台築造は根管治療後の歯冠修復において, 様々な状況で応用されており, その予後において歯根破折等の危険性が増大している. その主な原因の1つとしてポストと象牙質の弾性係数の差による歯根部の応力集中の発生が指摘されている. 近年, 歯質に近い弾性係数を有する無機繊維含有型ポスト(以下ファイバーポスト)が開発された. ファイバーポストは歯と協調して変形することによって, 歯根破折に至るような応力集中を起こしにくいと考えられているが, ポスト部分の物性が歯根内部の応力分布に与える影響は明らかにされていない. 演者らは, 第38回日本歯科理工学会学術講演会において, 2次元有限要素法による各種ポストによる歯牙の主応力分布について解析し報告した本研究では, 3次元有限要素法を用いて, ポスト部分の弾性係数が, 歯根内部応力に与える影響を比較検討することを目的とした。<BR> 以上より, 象牙質に近い弾性係数を有するポストを使用することで, ポスト先端周囲の応力集中係数を軽減できることが示された。しかし, その一方で, 歯槽骨頂と接する部位, クラウンのマージン付近の応力は, 弾性係数が高いポストを使用した場合に比較して, より高くなることが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680571615872
  • NII論文ID
    130006962000
  • DOI
    10.14832/gsjsdmd.40.0.52.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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