The Development of Sex Role Consciousness of Japanese and Korean University Students and Home Economics Education

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  • 日韓の大学生の性別役割分業意識の形成と家庭科教育

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1.目的<br>従来の日本と韓国の家庭科と技術科は、性別によって女子は家庭科、男子は技術科を別々に履修していたが、男女平等社会への変化に応じて、「技術・家庭」として統合され、男女が必修として履修する科目に位置づけられている。しかし、男女が共に学んで来ているにもかかわらず、学校・地域社会や家庭生活においても男女平等な意識をもつのは大きく増加しておらず、教育成果は十分表れていない。 少子・高齢化時代にふさわしい男女共通教育を実現するため、その基礎資料として、1998年~1999年改訂の教育課程の家庭科を学習した日本人大学生と、第七次教育課程の家庭科を学習した韓国人大学生を対象に、性別役割分業意識の形成や、それに関わる家族生活意識を調査し、家庭科の教育課程と性別役割分業意識との関連性を明らかにする。<br>2.方法<br>(1)調査方法:質問紙法によるアンケート調査を行った。<br>(2)調査対象:韓国人大学生は、慶尚大学校、釜山大学校、全南大学校の1年生から4年生であり、有効回収数の男子126名、女子159名、計285名を分析の対象にした。そして、日本人大学生は、島根大学の1年生から4年生であり、有効回収数の男子133名、女子196名、計329名を分析の対象にした。 <br>(3)調査期間:2010年8月<br>(4)調査内容:性別役割分意識、結婚観や家庭科を学習した後の考え方などを調査した。<br>3.結果<br>(1)性別役割分業意識を示すため、「男は外で働き、女は家庭を守るべきだ」、「家庭にとって重要なことの最終決定は夫が行うほうがよい」、「職業には性別による、向きや不向きがある」、「男と女は違った育て方をすべきだ」、「男と女は本質的に違う」の5つの項目について「そう思わない」(1点)から「そう思う」(4点)とする、4段階評定尺度によって得点化した。その結果、韓国の場合、男子の方が全ての項目で得点が高く、男女の性別役割分業意識は1%水準で有意差があり、固定的な考え方が強かった。一方、日本の場合、「職業には性別による、向きや不向きがある」、「男と女は違った育て方をすべきだ」、「男と女は本質的に違う」の3つの項目で男女の間に1%水準で有意差があった。<br>(2)性別役割分業意識は近い将来、結婚後の家族生活に影響を与えると考えられる。そこで、将来結婚後の夫婦の家事分担や育児分担の考え方を調査し、男女間に差があるかないかをχ2検定で求めた。その結果、韓国の場合、家事分担と育児分担とも男子より女子の方が「夫婦が同じように分担する」が最も多い半面、男子の方は「妻が主に行うが、夫も行う」が多かった。一方、日本の場合、家事分担は、男女とも「妻が主に行うが、夫も行う」が最も多く、育児分担は、男女とも「夫婦が同じように分担する」が多かった。<br>(3)性別役割意識の形成や家族生活と最もかかわりのある、家庭科を学習した後の考え方について調査をした。その結果、韓国の場合、「子育ての意味と親の役割の理解が深まった」に5%水準で、「家庭の様々な仕事について理解が深まった」、「将来の生き方や進路を積極的に考えるようになった」に1%水準で男女の差があり、女子の方の平均値が高かった。日本の場合、「結婚や家族の重要性について理解が深まった」と「家庭の様々な仕事について理解が深まった」に1%水準で男女の差があり、女子の方の平均値が高く、学習効果が認められた。さらに、男子の場合、家庭科を学習した後の考え方の得点の上位グループと下位グループにより、性別役割分業意識の差が5%水準であり、性別役割分業意識の改革には家族や仕事への理解を十分深めることが重要であることが明らかになった。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680571756288
  • NII Article ID
    130005021508
  • DOI
    10.11549/jhee.55.0.57.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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