Effect of Experience in Early Childhood Education and Care Using Picture Books by Beginning Teachers
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- KANEKO KYOKO
- Saitama City Harusato Junior High School
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- Kuramoti Kiyomi
- Tokyo Gakugei Univ.Faculty of Education
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- Abe Mutuko
- Tokyo Gakugei Univ. Senior High School
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- Nisioka Rina
- Tokyo Gakugei Univ. Koganei Elementary School
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- Seno Michiko
- Kagawa Univ.Faculty of Education
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- Mochizuki Kazue
- Japan Women's Univ.
Bibliographic Information
- Other Title
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- 「初任者」が行う「幼児ふれあい体験」における「絵本の読み聞かせ」の効果」
Description
問題と目的<br /><br /> これまで、本研究グループは、保育体験学習の教育効果を実証する授業展開について検討してきた。ふれあい体験で幼児と一緒に食べる行動を入れることが、幼児理解を深めること(金子ら、2015)、ふれあい体験時に「食育レッスン」を取り入れた学びが、「拡張的学習として位置づけられること(金子ら、2016)を明らかにしてきた。今回は、初任者や園側にとっても取り組みやすい「絵本の読み聞かせ」を行った時の中学生にとっての効果を検討する。<br /><br /> 中学生のふれ合い体験では、「自由遊び」の前に「絵本の読み聞かせ」を複数回実施することで、園児と中学生とのかかわりが促進できることが示唆されている(立山、2013)。本研究が対象とした2人の初任者も園側と相談し「絵本の読み聞かせ」を導入した。しかし取り入れ方が立山(2013)とは違った方法での実施となった。A教諭が勤める中学校では、4歳児との交流がほとんど「絵本の読み聞かせ」であり、決められた園児とのふれあいであった。B教諭の中学校では、0,1,2歳児の乳幼児のクラスに、中学生の代表者2人が「絵本の読み聞かせ」を行い、他の生徒は座っている園児の側で一緒に聞く交流であり、時間も限られていた。<br /><br /> この2つのタイプの違う「読み聞かせ」による効果と、「幼児ふれあい体験」の事前・事後学習との関連についても明らかにしていきたい。さらに、絵本を使ったふれ合い体験が初任者にとっての取り組みやすいかどうかについても検討する。<br /><br />研究方法<br /><br /> A教諭、B教諭共に、「幼児ふれあい体験」の事前・事後学習は、初任指導教諭が提示した授業を実施した。事前学習は、読み聞かせに適した環境、絵本の種類、読み方を教師が講義した後、生徒各自が絵本を選び、読み方の練習・発表会をして当日に備えた。事後学習はふれあい当日にメモをとらせておいたものから、ナラティブを書かせた後、共有化の授業を行った。B教諭の学校では、共有化の授業が1種類しかできなかったが、A教諭は2種類の授業が実施できた。<br /><br /> 分析対象は、ふれあい体験学習を指導教諭が観察した際に記録したフィールドノーツと交流後に生徒が書いたナラティブとアンケートである。更に、家庭科初任者教諭にはアンケート及びインタビューを行った。<br /><br />結果と考察<br /><br /> A教諭は交流のほとんどが「絵本の読み聞かせ」であること、B教諭は、「読み聞かせ」をする相手が、0,1,2歳児と低年齢であったので、ふれあい体験が成立するかどうか、ふれ合い体験前は不安であった。しかし、ふれ合い体験時は、どの生徒もとても良いかかわりができていた。また「読み聞かせ」から生徒が何を学んでいたかについては、ナラティブ分析からわかった。学びの内容については、体験による違いがみられた。さらにA教諭の中学校では、ふれあい体験後、授業を受ける生徒の変化が見られた。体験前は授業中に問題行動が見られることがあったが、体験後のナラティブの授業からは、どのクラスも静まり返って記入する生徒の姿が見られた。これにより初任者の気持ちが安心していくことになっていった。<br /> 1年間のまとめでは、「保育学習」の中で、多くの生徒が「絵本」に関する学習が役に立ったと挙げていた。小さい頃絵本になじみのなかった生徒も、「絵本」の良さを見いだすことができていた。さらに、乳幼児に「絵本の読み聞かせ」をどのようにしたらよいかも学ぶことができていた。生徒が「絵本」を学び、「絵本」を通してのかかわり方を学んだことから、幼少期の振り返りをしながら将来の「絵本」を通した子育てにも影響を与える能力を効果的に育てることができだと考える。また、初任者にも取り組みやすい内容だと言える
Journal
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- Research abstracts on the annual meeting, regular meeting and seminar of the Japan Association of Home Economics Education
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Research abstracts on the annual meeting, regular meeting and seminar of the Japan Association of Home Economics Education 60 (0), 2-, 2017
The Japan Association of Home Economics Education
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680573547904
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- NII Article ID
- 130005966544
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed