夏季における堆積物食生物マナマコ (<i>Stichopus japonicus</i>) の生物撹拌

  • 北野 倫生
    社団法人 土木学会 徳島大学大学院工学研究科博士後期課程
  • 上月 康則
    社団法人 土木学会 徳島大学 大学院工学研究科
  • 倉田 健悟
    社団法人 土木学会 島根大学 汽水域研究センター
  • 村上 仁士
    社団法人 土木学会 徳島大学 大学院工学研究科
  • 山崎 隆之
    社団法人 土木学会 徳島大学大学院工学研究科博士後期課程
  • 芳田 英朗
    社団法人 土木学会 徳島大学大学院工学研究科博士後期課程
  • 水谷 雅裕
    国土交通省四国地方整備局高松港湾空港技術調査事務所

書誌事項

タイトル別名
  • BIOTURBATION OF DEPOSIT-FEEDING SEA CUCUMBER <i>STICHOPUS JAPONICUS</i> IN SUMMER
  • 夏季における堆積物食生物マナマコ(Stichopus japonicus)の生物撹拌
  • カキ ニ オケル タイセキブツショク セイブツ マナマコ Stichopus japonicus ノ セイブツ カクハン

この論文をさがす

抄録

沿岸域の環境修復の目標の一つとして, 懸濁物を起点とした物質循環が円滑に作用する生態系を再生することが挙げられる. 本研究では堆積物の生物撹拌について, 内湾の表在性の堆積物食生物マナマコを対象に, 活動が鈍化する夏季に実験を行なった. 得られた結果を次に示す. 1) 水温上昇に伴い不活性化して摂食行動は行われず, 堆積物中の有機物濃度に有意な差は見られなかった. 2) 葡匐行動によって還元型硫化物濃度は減少し, その影響は表層から深さ2cmにまで及んだ. 3) 生物撹拌は埋在性の懸濁物食性二枚貝の個体数を増加させるように作用し, その結果マナマコの餌環境が向上することが示唆された.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 2003 (741), 49-56, 2003-08-22

    公益社団法人 土木学会

参考文献 (48)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ