印象の分析に基づくデザイン創造の方法
書誌事項
- タイトル別名
-
- Methods of Creative Design Based on Impression Analysis
説明
デザインプロセスを検討する際に,受け手となる人間がそのデザインからどのような印象をうけるかを最も重要な問題として考慮する必要がある.今日,感性デザインのために人間の感情や情動がデザインの領域でも研究されているが,人間の印象は複雑な構造により生じる認知プロセスと考えられる.本研究は,印象についてのより深い理解に基づき,デザインの方法を検討することを目的とする.そのために,光によるデザインから印象が生成されるプロセスについて議論する.光に着目した理由は,先行研究で,光からの連想が検討されており,想起や連想を促すことが指摘されているからである.ここでは,光の照明としての機能より,見る人の連想プロセスにより光の印象が生成されていくことに焦点を絞る.先行研究から,刺激によってことなる連想プロセスの存在の可能性が示唆された.そこで本研究は,光からの連想について実験により調査する.実験では机上の光を想定したオブジェクトから生起された印象を分析した.分析結果より,連想のプロセスは二つの系が存在すること,それらが相互に関係し合い,デザインの印象が形成されることが示唆された.このことからデザインの印象をより動的な構造で捉えることで,従来の感性評価ではとらえきれなかった印象生成プロセスを検討しうる可能性が示唆された.
収録刊行物
-
- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
-
日本デザイン学会研究発表大会概要集 56 (0), D10-D10, 2009
一般社団法人 日本デザイン学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680585600640
-
- NII論文ID
- 130005022742
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可