飛行安定性に優れる地面効果翼機の空力デザイン

DOI
  • 東 大輔
    久留米工業大学 インテリジェント・モビリティ研究所
  • 山下 涼太
    久留米工業大学大学院 自動車システム工学専攻
  • 赤司 宜之
    久留米工業大学大学院 自動車システム工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Aerodynamic Design of Wing in Ground Effect Vehicle for High Flight Stability

抄録

揚効比が高く、エネルギー効率の良い新たな輸送機器として関心が高まっている地面効果翼機「Wing In Ground-Effect vehicle (WIG)」は、地面または水面からの高度が翼弦長の50%程度から強く得られる地面効果(Ground Effect)を利用して低空を航行する航空機である。地面効果翼機の利点としては、①既存の港湾施設が使えて航空機のように大規模な空港が必要でない、②船舶よりも短時間で目的地に到着できる、③一般的な航空機より燃料消費量が少なくすむ、などが挙げられる。ただし、地面効果翼機は波の高い外洋などでは着水して失速してしまう恐れがあるため地面効果翼機が安定して飛行する条件としては比較的波の穏やかな湾や入り江などが適している。日本にはこのような湾や入り江が多数存在するため地面効果翼機は日本に適した移動手段と言える。また、日本国内には7,000島近くの離島が存在し、有人の離島も400島を超えるが、それら離島の緊急医療時の交通手段としても地面効果翼機は期待できる。<br>このような背景から、本研究室では次世代の地面効果翼機のデザイン研究を風洞試験と空力シミュレーション(CFD: Computational Fluid Dynamics)を用いて進めており、これまでの研究では主に上面視形状が空力特性に与える影響について調査してきた。本研究ではさらに上反角や水平尾翼の飛行安定性に与える影響を調査する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680586028160
  • NII論文ID
    130006966517
  • DOI
    10.11247/jssd.64.0_164
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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