単結晶並みの熱伝導率を有する窒化アルミニウムセラミックスの微構造と熱伝導率特性

書誌事項

タイトル別名
  • Microstructure and thermal property of AlN ceramic with a thermal conductivity close to that of single crystal.

説明

近年、半導体レーザー用サブマウント(熱吸収シート)、レーザー発信機用放熱基板、次世代型半導体製造装置部材として、単結晶並みの熱伝導率(250W/mK以上)を有するAlNセラミックスの開発が進んでいる。今回、AlNを窒化還元雰囲気で長時間焼成し、単結晶並みの熱伝導率を有する焼結体の開発に成功した。その特性及び微構造を詳細に調査したので報告する。その結果、添加したY量や不純物酸素量は還元焼成により大幅に低減できた。特に、粒内酸素量は単結晶と同程度であった。また、熱伝導率は単結晶並みの値が室温で得られた。微構造観察の結果、還元焼成の焼結体は粒界3重点等での第2相の結晶相の存在は見られず、2粒子界面の厚さはlnm以下でその化学組成はAl, Y、O (非晶質)で構成されていた。粒内には、TEMレベルでの転位、積層欠陥は観察されなかった。温度4~1000Kで熱伝導率を測定した場合、200~1000Kでは単結晶と試料Bとの熱伝導率の違いは見られなかった。温度200K以下では、単結晶と試料Bとの熱伝導率の大きな違いが観察され、これはフォノンの平均自由行程の計算から熱伝導の粒界効果による影響だと考察された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680588092544
  • NII論文ID
    130006967076
  • DOI
    10.14853/pcersj.2003s.0.169.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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