逆共沈法により得られたY<SUB>3</SUB>Fe<SUB>5</SUB>O<SUB>12</SUB>系フェライト粉末の交流磁場中における発熱特性

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タイトル別名
  • Heat generation ability in AC magnetic field for Y<SUB>3</SUB>Fe<SUB>5</SUB>O<SUB>12</SUB> powder prepared by a reverse coprecipitation method

抄録

癌の新しい治療法として交流磁場焼灼療法が注目されており, 交流磁場中での優れた発熱特性を持つ磁性材料が期待されている。我々はこれまでにフェリ磁性体であるY3Fe5O12系フェライトが優れた発熱特性を持つことを報告した。今回, 逆共沈法によりY3Fe5O12フェライトを作製し交流磁場中での発熱特性について磁場強度や周波数との関連性について検討を行った。 最大の発熱量を示した1100℃焼成の試料について磁場強度と発熱量の関係を調べたところ, 発熱量は磁場強度の3乗に比例することがわかった。これはB-Hアナライザにより磁性体粉末の保磁力が磁場強度(H/kA・m-1)の2乗に依存するため, ヒステリシス損失がHの3乗に比例して増大することがわかった。一方, 発熱量は周波数(f/kHz)に比例していた。このことはナノ微粒子化した超常磁性体の発熱がHの2乗に比例することとは異なる挙動である。これらのことを用いて発熱量P(W・g-1)は比例定数kを用いてP=k・f・H3で表され, 実験結果よりk=2.7×10-1となった。これにより発熱量はfとHがわかれば計算により求めることができる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680595044480
  • NII論文ID
    130006976779
  • DOI
    10.14853/pcersj.2011s.0.319.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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