Tabanid flies as road-kill victims

Bibliographic Information

Other Title
  • 交通事故死する吸血性アブ

Description

道路および交通が、野生生物に及ぼす影響を知る目的で、北海道千歳市の支笏湖岸を通る国道276号線(湖岸との間に樹林地を挟み、道路両側ともにミズナラ、イタヤカエデなどの広葉樹とトドマツが混生する針広混交林内を通る)と453号線(湖岸沿いを通り、湖岸側には僅かな潅木及び狭い雑草地があるのみで、山地側は主にミズナラ、イタヤカエデ、シナノキが生育する広葉樹林)に各1.2kmの調査区間を設定して、その区間内でロードキルされた昆虫死骸を拾得した。ロードキルとは個体が道路を横断する際に車両に衝突して死亡することを指す。2007年の夏季の原則として毎週一回計12回、晴天日の午後0時から午後4時の間に調査した結果、1,099個体の双翅目昆虫死骸が拾得された。そのうち吸血性アブ類は3属6種、256個体(23.3%)を占め、クロバエ科に次いで多かった。吸血性アブ類の内訳を見ると、アカウシアブが最も多く98個体(38.3%) 拾得され、ゴマフアブ(83個体、32.4%)、ヤマトアブ(67個体、26.2%)が続いたが、林内と湖岸という道路環境および調査日によって拾得された吸血性アブ類死骸の種構成に違いが見られた。また、アカウシアブなど大型種と小型種のゴマフアブではロードキルの様式が異なることが死骸の状況から示唆された。

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680597495936
  • NII Article ID
    130005478302
  • DOI
    10.11536/jsmez.63.0_75_2
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

Report a problem

Back to top