インドネシア・スラバヤ市におけるイーストによる二酸化炭素発生装置を用いた屋内吸血性蚊の採集結果
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- 津田 良夫
- 国立感染症研究所
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- ムラトノ クリス
- アイルランガー大学熱帯病センター
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- ヨトプラノト スバギオ
- アイルランガー大学熱帯病センター
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- ベンドリマン スリスベクティ
- アイルランガー大学熱帯病センター
書誌事項
- タイトル別名
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- Results of mosquito collections by yeast-generated CO2 traps in Surabaya, Indonesia
説明
イースト発酵による二酸化炭素発生装置を用いて屋内吸血性蚊の調査を行った.インドネシア・スラバヤ市プテモン地区の8軒にトラップ各1台を設置し,2004年4月から2005年3月まで定期調査を実施した.その結果,ネッタイシマカ雌66頭,雄175頭,ネッタイイエカ雌337頭,雄247頭が採集された.デング熱の流行地におけるネッタイシマカ成虫の生息密度としてトラップ1台1日当たり0.40雌という値が得られた.またネッタイイエカの生息密度はトラップ1台1日当たり0.77雌であった.現在標準としているイーストおよび砂糖の量では設置後3日間まで屋内吸血性蚊成虫の誘引効果があることがわかった.2005年3月にトラップ採集と平行して実施した捕虫網による採集結果と比較して,トラップ採集が,特に蚊の生息密度が低い時に発生の有無を確認する上で有効であることが示唆された. アイルランガー大学熱帯病センターの建物を利用して,地上からの高さの異なる4ヶ所(1.5,4.5,7.5および9m)にイースト発酵による二酸化炭素トラップを設置して蚊の採集を行った.ネッタイイエカなど7種類の蚊が合計190頭捕獲された.このうちネッタイイエカが156頭で全体の82%を占めていた.最も高い位置(9m)に設置したトラップで採集されたのはネッタイイエカとシロハシイエカの2種のみであった.トラップの設置場所の高さと蚊の捕獲総数はあきらかな反比例関係を示した.
収録刊行物
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- 日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集
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日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集 58 (0), 5-5, 2006
日本衛生動物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680598307072
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- NII論文ID
- 130006981598
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可