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サル腎臓OAT1、OAT3のクローニングおよび基質選択性における種差の検討
Description
(目的)ヒトおよびラット腎臓よりクローニングされた有機アニオントランスポーター(OAT1、OAT3)は近位尿細管の血管側膜に局在し、薬物の尿細管分泌に関与している。遺伝学上、サルはヒトに最も近い種であり、医薬品の研究開発において薬理学、毒性学および薬物動態学的研究に用いられている。しかし、サルの薬物トランスポーターに関する研究はほとんど行われていない。本研究ではサル腎臓よりOAT1(mkOAT1)およびOAT3(mkOAT3)をクローニングし、それらの安定発現細胞を構築してヒトOAT1(hOAT1)およびOAT3(hOAT3)との輸送活性、基質選択性の種差について検討した。(方法)mkOAT1およびmkOAT3のcDNAはサル腎臓cDNA よりPCR法によりクローニングし、これらをHEK293細胞に導入することにより安定発現細胞を得た。これらの発現細胞と既に構築したhOAT1およびhOAT3-HEK293細胞を用いて、代表的な基質の取り込み活性を比較した。(結果)mkOAT1およびmkOAT3のアミノ酸配列はヒトと比べ、それぞれ97%および98%の相同性を示した。mkOAT1発現細胞は濃度依存的にp-アミノ馬尿酸を取り込み、Km値は10 uMであった。mkOAT3発現細胞ではペニシリンGを濃度依存的に取り込み、Km値は50 uMであった。これらのKm値は、hOATsで得られた値と同程度であった。hOAT1もしくはhOAT3の数種の基質について、ヒトとサルの両発現細胞を用いて輸送活性を比較し結果、OAT1およびOAT3の輸送活性はいずれもヒトとサルで良好な相関関係であった。以上の結果から、mkOAT1およびmkOAT3の基質特異性はhOAT1およびhOAT3と類似していることが示された。サルが薬物のヒト腎取り込みを予測する上でよいモデルとなると考えられた。
Journal
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- Abstracts of Annual meeting of Japanese Society for the Study of Xenobiotics
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Abstracts of Annual meeting of Japanese Society for the Study of Xenobiotics 18 (0), 115-115, 2003
The Japanese Society for the Study of Xenobiotics
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680602729856
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- NII Article ID
- 130006986197
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed