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ミダゾラムのカニクイザルにおける低BAの原因究明-小腸代謝に及ぼすケトコナゾールの影響(ヒトとの比較)-
Description
(背景、目的)<BR> ミダゾラム(MDZ)PO時のカニクイザル(サル)におけるBA(2%)は、ヒト(35%)に比較して著しく低く、その原因として、肝あるいは小腸での初回通過代謝回避率(FhあるいはFg)の種差である可能性が考えられた。そこで、CYP3A4の阻害剤であるケトコナゾール(KET)をサルに同時投与し、MDZのPKに与える影響を詳細に検討した。(方法)<BR>サルにMDZを単独でIVおよびPOしたときの、FhおよびFa・FgをCLr=0、Rb=1の仮定のもとで算出した。次に、MDZのIVおよびPO時にKETを同時にPOし、FhおよびFa・Fgに及ぼす影響を解析した。(結果および考察)<BR>サルにMDZを単独でIVおよびPOしたときのBAは、KETを同時POすることにより14倍上昇した。このとき、MDZ単独IV時のFhは、KET同時PO時のFhに比較して、大きな差が無かった(1.2倍)。一方、MDZ単独PO時のFa・Fg の計算値に比較して、KET同時PO時のFa・Fgは11倍上昇した。MDZの消化管吸収率は良好と考えられるため、KET同時投与によるMDZのBA上昇は、主としてMDZの小腸代謝が阻害されたことに起因すると予想される。ヒト(健常人)において、上記と同様の試験が実施されている。それによると、KETを同時POすることによってMDZのBA、FhおよびFa・Fgは、それぞれ3.4、1.5および2.3倍上昇した(Clin. Pharmacol. Ther., 1999: 66, 461)。以上のことから、MDZのBAに及ぼす小腸代謝の影響(Fa・Fg)は、サルとヒトとの間で大きく異なると考えられる。すなわち、MDZの小腸での初回通過代謝の影響は、サルにおいてヒトよりも大幅に大きいため、これが主要因となりサルでの低BAをもたらしたのではないかと推察される。
Journal
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- Abstracts of Annual meeting of Japanese Society for the Study of Xenobiotics
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Abstracts of Annual meeting of Japanese Society for the Study of Xenobiotics 18 (0), 155-155, 2003
The Japanese Society for the Study of Xenobiotics
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680602779008
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- NII Article ID
- 130006986218
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed