カイコ由来抗菌性ペプチド・セクロピンB遺伝子のイネへの導入とその遺伝子発現解析

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タイトル別名
  • Introduction of a cecropin B gene from <I>Bombyx mori</I> into rice genome and analysis of gene expression

抄録

我々は昨年の本大会でイネキチナーゼのシグナルペプチド遺伝子を付与したカイコ由来のセクロピンB遺伝子を導入した形質転換イネが作出され、イネ白葉枯れ病細菌(Xanthomonas oryzae pv. oryzae)及びイネかさ枯病細菌(Pseudomonas syringae pv. oryzae)に対する抵抗性が強まったことを報告した。しかし、カリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター(CaMV35S)を用いたため、導入遺伝子は全器官で恒常的に高発現していた。今回、食用とする胚乳組織でのセクロピンB遺伝子の発現を避けるために、CaMV35Sの代わりに、光合成組織で強く発現している集光性複合体タンパク質のLhcbプロモーターを用いた形質転換イネの作出を試みた。形質転換イネの自殖第1世代を用いて、導入遺伝子の発現器官特異性をRT-PCR法を用いて比較したところ、光合成器官である葉において強く発現し、非光合成器官である根と種子においてはほとんど発現がみられなかった。また、形質転換イネの葉に白葉枯れ病細菌を接種しコントロールと比較したところ、感染に対する明らかな抵抗性が認められた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680603343104
  • NII論文ID
    130006986743
  • DOI
    10.11416/jsss.2003.0.51.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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