Bacillus thuringiensisのCry1A及びCry1C型毒素に対する蚕品種の感受性比較

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タイトル別名
  • Compavison of the susceptibility of silkworm races against Bacillus thuringiensis Cry1A and Cry1C endotoxin

抄録

演者らは鱗翅目昆虫におけるBacillus thuringiensis(Bt)のδ-内毒素に対する抵抗性発達機構解明を目的に、蚕品種のδ-内毒素抵抗性を調査しており、Cry1型毒素の内、Cry1Ab型毒素に対する感受性に大きな蚕品種間差異があることを明らかにした。今回は、Cry1Aa、Cry1Ac及びCry1C型毒素に対する蚕品種の感受性を比較した。Bt菌を培養して精製したcrystal(Cry1Aa、Cry1Ac型)、及び、Cry1C型毒素とCry1Ab型毒素遺伝子を各々組み込んだ大腸菌の培養物より精製した毒素蛋白質結晶体を滅菌水で希釈後·桑葉に塗布し、孵化幼虫に2日間食下させ、添食開始から4日間の死亡虫数よりLC50値を求めた。その結果、Cry1Aa及びCry1C型毒素に対する蚕品種(45品種)の感受性にはLC50値の比較で各々約50倍と85倍の差異が認められた。また、両毒素間で感受性と抵抗性の品種の多くは共通していた。一方、Cry1Ac型毒素に対する17品種の感受性比較では、その差異が約600倍と、Cy1Abの場合と同等の品種間差異が認められ、抵抗性遺伝子の解析等に利用可能と考えられたが、Cry1AbとCry1Ac型の両毒素に対する各蚕品種の感受性に関連は認められなかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680605284224
  • NII論文ID
    130006988954
  • DOI
    10.11416/jsss.jsss72.0.88.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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