光合成酸素発生マンガンクラスターにおけるCa<sup>2+</sup>の構造的関与:ホウレンソウ及びシアノバクテリアのS状態サイクルにおけるSr<sup>2+</sup>置換の効果
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- 鈴木 博行
- 筑波大・数理物質科学
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- 田口 雄太
- 筑波大・数理物質科学
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- 杉浦 美羽
- 大阪府大・生命環境科学
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- Boussac Alain
- CNRS, CEA Saclay
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- 野口 巧
- 筑波大・数理物質科学
書誌事項
- タイトル別名
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- Structural Relevance of Ca<sup>2+</sup> to the Oxygen-evolving Mn cluster: Effects of Sr<sup>2+</sup> Substitution on the S-state Cycle in Spinach and Cyanobacteria
抄録
光化学系IIにおける酸素発生反応は、マンガンクラスターの5つの中間状態(S0-S4)の光駆動サイクル(S状態サイクル)によって行われる。Ca2+は酸素発生に必須であることが知られているが、Ca2+イオンとMn原子との構造的関係は未だ不明である。本研究では、ホウレンソウ及び好熱性シアノバクテリアThermosynechococcus elongatusから、Ca2+をSr2+に置換した光化学系II標品を調製し、そのフーリエ変換赤外(FTIR)スペクトルを測定することにより、マンガンクラスターの反応におけるCa2+の関与について調べた。マンガンクラスターの各S状態遷移(S1→S2, S2→S3, S3→S0, S0→S1)の閃光誘起FTIR差スペクトルにおいて、カルボキシル基のCOO-対称伸縮振動領域(1450-1350cm-1)に、Sr2+置換により著しく変化するバンドが観測された。それらの変化は、ホウレンソウとシアノバクテリアとでおおよそ共通であり、S1→S2及びS3→S0遷移において特に顕著であった。この領域のSr2+−Ca2+二重差スペクトルには複数のピークが確認されたことから、Ca2+自身またはMn原子上のいくつかのカルボキシル配位子がSr2+置換により影響を受けたと考えられる。これらの結果から、Ca2+はMnクラスターの構造と直接的に相互作用しており、そのS状態サイクルにおける反応に密接に関わっていることが示された。
収録刊行物
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- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2006 (0), 013-013, 2006
日本植物生理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680605316352
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- NII論文ID
- 130006988997
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可