トランスクリプトームへのネットワーク解析によるシロイヌナズナ遺伝子の効率的な共発現予測

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タイトル別名
  • Speculation of coexpression in <I>Arabidopsis</I> genes using network analysis applied to transcriptome

抄録

多数のDNAマイクロアレイデータセットを解釈するために、適切な共発現クラスターを選別する手法が必須である。従来、クラスター解析がクラスター選別に適用されてきたが、この解析手法を用いて各遺伝子のネットワークを解明するには大きな課題が残されている。そこで、本報告では、従来のクラスター解析に代わり、ネットワーク解析を網羅的な遺伝子共発現解析に適用する手法を紹介する。<br> 771条件のDNAマイクロアレイから計算した、遺伝子発現間の相関係数データを用い、注目する遺伝子群との相関係数および共発現特異性が、適切に設定した閾値を超える遺伝子群を選出した。本手法を、シロイヌナズナの二次代謝関連遺伝子に対して適用し、相関係数および発現特異性における適切な閾値の設定を試みた。<br> 適用したほとんどの二次代謝関連遺伝子において、個々に閾値を設定することにより、共発現遺伝子候補を推定することができた。入手した相関係数データの閾値は、+0.6であるが、閾値を+0.7に設定することで、妥当な共発現遺伝子群を抽出できる場合があった。発現特異性に関しても、個々の遺伝子群に対して適切な閾値を設定することで、既知の共通の機能を示す遺伝子群を高速かつ網羅的に抽出することが可能となった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680605603712
  • NII論文ID
    130006989230
  • DOI
    10.14841/jspp.2006.0.106.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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