原始紅藻<I>Cyanidioschyzon merolae</I>染色体の末端構造

書誌事項

タイトル別名
  • Isolation of telomeres from red alga <I>Cyanidioschyzon merolae</I>

説明

シアニディオシゾンは40-50oCの高温硫酸性環境に生息する単細胞紅藻であり、422kbpから1.6Mbpの20本の染色体として存在している計約16.5Mbpの核ゲノム配列のほとんどが昨年度決定された(Matsuzaki et al. 2004)。染色体の末端に存在するテロメア-サブテロメア領域は染色体末端の保護と末端複製問題の回避に重要であり、シロイヌナズナのテロメレース破壊ラインにおいてはゲノムの不安定性とそれに伴う成育阻害や分化異常等が生じることが報告されている。シアニディオシゾンのテロメア配列の決定の為、DNA末端にC塩基をterminal transferaseによって付加後、内部配列上のプライマーと挟み込んでPCR増幅する方法および末端近傍の制限酵素で切断後インバースPCRにより増幅する方法の2方法を行った。その結果、テロメアリピートしてAATGGGGGG配列が予測された。この配列を持つプライマーと各染色体末端近傍配列上に設計したプライマーにより染色体末端部分をそれぞれPCR増幅、クローニングした。塩基配列の決定により、シアニディオシゾンは1から長くても数コピーのテロメアリピートしか持たないが、そのリピート配列は全染色体末端に存在することが明らかとなった。サブテロメア領域に見いだされた重複遺伝子群と共にその末端構造の比較についても発表する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680605649920
  • NII論文ID
    130006989294
  • DOI
    10.14841/jspp.2005.0.452.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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