タバコのDNAメチル化酵素 NtDRM1の基質特異性

書誌事項

タイトル別名
  • Biochemical Properties of Domains Rearranged Methyltransferase from Tobacco Plants.

説明

真核生物のDNAに含まれる5-メチルシトシンは、自己ゲノムの発現調節や外来DNAの不活性化に機能する。シトシンのメチル化はS-アデノシルメチオニンをメチル基供与体として、DNAメチル化酵素により触媒される。植物のDNAメチル化酵素は、MET1、CMT、DRM の3ファミリーが存在する。本研究では、タバコより単離されたDRM(NtDRM1)について酵素解析を行った。<br>NtDRM1 cDNAは全長2540塩基で、シロイヌナズナ、トウモロコシで報告されていたDRMに高い相同性を示す、608アミノ酸からなるタンパク質をコードしていた。BY-2細胞で強制発現させたNtDRM1-GFP融合タンパク質は、核に局在した。昆虫培養細胞 (Sf9)を用いてGST-NtDRM1融合タンパク質を生産し、メチル化活性を検定した。GST-NtDRM1はpoly (dIdC)をメチル化した。合成DNAの場合、CpNpNに最も高い活性を示した。ついでCpNpG、そしてCpGに対する活性は低かった。NtDRM1は植物で初めて生化学的に酵素活性が示されたde novo型酵素であり、基質特異性を持つ新規な酵素であることが分かった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680606390912
  • NII論文ID
    130006990148
  • DOI
    10.14841/jspp.2003.0.415.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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